なぜ展示会に出展したのにうまくいかないのか?

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前回のコラムでは、中小企業が知っておきたい海外展開支援サービスの「3本柱」についてご紹介しました。その中でも、特に成功と失敗の分かれ道となるのが展示会サポート(出展支援)です。展示会は売れ筋の傾向や現地の認知度・温度感までチェックできる重要なチャンスであり、実際に商談が生まれる貴重な機会でもあります。展示会を活かすことは、中小企業の海外進出を成功につなげるひとつの条件と言えるでしょう。

しかし、展示会に出展したからといって海外ビジネスの成功が約束されたわけではありません。むしろ、「展示会は良かったのに本番では結果が出ない……」という中小企業も少なくないのです。「TENKAI」がお届けするこのコラム、今回は「なぜ展示会に出展したのにうまくいかないのか?」というテーマについてお話ししたいと思います。

依頼先の選択ミスによる展示会の失敗例

「自社の商品を多くの顧客に輸出したい」「貿易ビジネスの販路を開拓したい」といった場合、まずは支援サービスを受けて現地の展示会(海外展示会)で商品のテスト販売を行います。そこで効果検証やより詳細なターゲットニーズの把握、競合の動向確認などを行うわけですが、支援サービスの依頼先を誤ると、「出展したのにうまくいかない」というパターンに陥りがちです。以下、よくある失敗例をご紹介します。

Case1 現地に拠点やネットワークを持たない会社に依頼してしまう

海外展開支援を手がける会社には、得意な国とそうでない国があります。つまり、ベトナムに強い会社がシンガポールにも強いとは限らないのです。「海外展開は情報戦」とも言われますが、そこに勝つには現地に拠点やネットワークを持つ会社に相談するのが一番。そうでない会社に依頼すると、情報のスピード、量、精度、そのすべてが不満足な結果となり、競合の後塵を拝したり、展示会の出展までに膨大な時間がかかったり、せっかく時間をかけたのに商品がまったく売れなかったりする可能性が高まります。

Case2 「支援」ではなく「代行」を依頼してしまう

展示会の出展準備では煩雑な作業も多く、片手間で進められるものではありません。それらを代行してもらえるだけでも十分便利ではあるものの、代行はあくまで「出展作業を代わりに行うだけ」といった単なる作業の代行であって、「支援」とは似て非なるものです。その後の販路開拓やプロモーションの最適化までふまえた対応が期待できる支援と異なり、代行の場合は「出展して終わり」というケースが大半。出展準備の経験豊富な会社ならば出展自体はうまくいくかもしれませんが、それがその場の自己満足で終わってしまう場合も多くあります。

Case3 特化型の会社に支援サービスを依頼してしまう

モニター調査に強い、トレンド分析に強いなど、得意分野は会社によって異なります。こうしたマーケティング特化型の会社も増えてきていますが、できないことや知らないことが多い「はじめての海外展開」では、ワンストップ型の会社に依頼するのが得策です。例えば、展示会が盛況でも「バイヤーと膝をつき合わせて話す時間が取れなかった」「自分たちだけではうまく交渉できなかった」という結果に終わり、テスト販売が契約につながらなかったという失敗談は数多くあります。こうした失敗は、専門家から商談・営業フォローを受けていたら避けられる可能性があります。

旅行気分でも、頑張っても、失敗は失敗

はじめての海外進出で展示会に打って出た経営者の中には、先頭に立って商品をアピールするわけでもなく、時間内にできるだけ商談を詰め込むわけでもなく、旅行気分で展示会に臨んでしまうケースもあるように思います。もちろん、一生懸命頑張ったのに売上につながらなかったという、「Case3」のような方もいるでしょう。しかし、いずれにしても次につなげられなければ展示会出展は失敗です。

日本企業の海外進出を支援する「TENKAI」では、時間とお金をかけて準備した海外展示会を失敗で終わらせないために、海外展示会出展サポートと出展後の営業フォローをセットにした海外展開支援サービスをご提供しています。進出を検討している国の情報収集から商品の選定、展示会の運営サポート、その後のバイヤーとの橋渡しまでワンストップで支援しているので、リスクと無駄の少ない海外展開が実現可能です。海外展開・アジア展開の成功につながる展示会出展を本気で実現させたい経営者の方は、当社にご相談ください。